家づくりストーリーこれを読んで頂くと私たちが大切にしている事が理解できます。
新見市 高瀬 様
「いろんな話をする中で”この人なら任せてみたいな”と感じてお願いしました。」
築60年の古民家を再生された新見市の高瀬様。代々受け継がれた想いはあるものの生活スタイルや家族構成が変われば住居に求めるものも変化して来ます。そんな中で何年も前から「そろそろ家を何とかしないといけない」とお感じになっていたそうです。ある時、ついでに立ち寄った住宅フェアでなんば建築工房と出逢ったことが真剣に考えるきっかけとなりました。リフォームするか、新築にするか、また建築依頼を地元にするか、市外にするか、いろんな選択を迫られることになります。どのような判断基準で選んだのか、また結果はどうだったか、詳しく伺いました。
(聞き手 WISHパートナーズ 赤木浩二)
1.お客様の想いを動画でご紹介
2.ずっと前から何とかしたいという想いはありましたが・・・
■家づくりのきっかけをお聞かせ下さい。
ご主人様:以前の家が古い家でトイレとお風呂が別の棟になっていて歩いていかないといけないんですね。かなり前から何とかしたいという気持ちはありました。そんな時にコンベックスでクルマのイベントがあってたまたま隣で住宅フェアをやっていたんです。でもその時はまだ具体的に考えているわけではありませんでした。
■まだ、漠然としていた感じですか?
ご主人様:築60年も経っているものですから”壊して新築をするしかない”と考えていました。知り合いなどに見せても”新築だろうな”と言われました。でもどこかに先代や先々代が大事にしてきた家を跡形もなく壊すことに抵抗は感じていました。
■地元の建築会社さんや大工さんに相談されたりしなかったのですか。
ご主人様:実は親父は地元の建築会社に長年、勤務していました。ですから建築関係に知り合いがいないわけではありません。ただ、知人に依頼するとなると逆にしがらみがあったり、”地元の会社が私たちが建てたいような技術やセンスを持っている会社か”と言うと慎重にならざる終えませんでした。
3.自分達にとっては長年住んでいる古い家という認識でした
■なんば建築工房とはどのようなきっかけで出会ったのですか。
ご主人様:住宅フェアです。そこでなんば建築工房の難波社長と会いました。ブースにも大工道具が並んであって職人さんを大切にしている熱心な会社だなあという印象でした。
■どのような過程で具体的に考えるようになったのですか。
ご主人様:なんば建築工房の難波社長が“一度、家を見せて欲しい”と言われたものですから、見てもらいました。
そうするとしきりに“いい家ですね”と感心されるんです。それでその後、以前の家の使えそうなところは活かしながら、私たちの要望を叶えてくれるプランを提示頂いたのです。“あぁ、本当に古い家を活かしてもできるんだな”と思いました。
■なぜ、新築ではなくてリフォームを提案されたのですか。
なんば建築工房 正田:一番は高瀬さんのお爺さんの想いをなんとか活かしたいということです。それに今時、こんなに立派な梁はなかなかないんです。今、私たちがやっている仕事も後世に残るものなのであとでみられては恥ずかしくないようにしたいんです。そういう熱い想いが古い建物をみると湧いてくるんです。
4.新見から倉敷市児島の工務店に依頼したわけ
■なんば建築工房に依頼したのはどんな理由ですか。
ご主人様:昔の伝統を活かしながら新しいものを入れていくという考え方に共感したからです。打ち合わせをしていても駄目なことははっきり言ってくれました。例えば、古い材料でも私たちがいらないかなと言った時も“これは絶対に残しましょう。壊してはしまうのなら意味がない”というように。会う度に共感することが増えて“この人なら任せてもいいな”と感じました。
■建築が始まってからはどのような印象を持ちましたか。
ご主人様:解体してから基礎工事の時に床を70cm程度あげたんです。“強度を考えると費用はその分、かかるけどやっておいた方がいい”というなんばさんからの提案でした。ジャッキで家を持ち上げるんですが、その様子にはびっくりしましたね。あとは職人さんの心意気と姿勢には驚きました。”棚とカウンターを造り付けで”とお願いしたんですが、出来栄えは私たちの想像を越えていて”すごいな”と思いましたね。
■特に印象に残っているエピソードはありますか。
ご主人様:棟梁は30過ぎくらいの方だったんですが、お昼と仕事終わりには必ず、鉋やノミを研いでいるんです。しかも真剣な表情でされているんです。それをみた時に道具を大切にしているということがわかりました。職人技術を高めていくというのが浸透しているんでしょうね。“お願いして間違いなかったな”とあらためて感じました。
5.住み始めてから始めて気づいたことも結構ありました
■入居されてみて住み心地はいかがですか。
ご主人様:以前の住まいと比べると“違う家に来たのかな”と思うぐらいです。夏は涼しいし、湿気を感じないですね。土壁が吸うんでしょうね。
奥様:この梁を見ていると飽きないですね。気がつくとぼーと見ています(笑)
■他に入居されてみて気づいた事はありますか。
ご主人様:後で難波社長に教えてもらったんですが、明かり採りのためにガラスを入れているんですが“実は外を歩いている人が梁を見えるようにしています”ということなのです。実際に歩いてみたんですが、夜、眺めるとちょうどよい位置に見えるんですね。今思うとそういえば、難波社長が道からよく遠目から家をみていたんです。このことだったんですね(笑)
■なんば建築工房さんに依頼してよかったと感じることは他にありますか。
ご主人様:テーブルを相談したんですが”それならこれがいい”ということで工房に何年も前から寝かせてあった木を使って一枚板のテーブルを作って頂きました。“いいものを作るためには手間と材料を惜しまない”というんでしょうか。倉庫も作ってもらったんですが、“こんな材料を倉庫に使うの?”と思うぐらい、いいものを頑丈にしてもらいました。大工さんが材料を持ってくる途中、サービスエリアで偶然会った建築業界の方に”こんないい材料を棚に使うのか”とびっくりされたそうです。この時も私たちの選択はやっぱり間違ってなかったなと感じました。
■高瀬様、本日はご多忙のところありがとうございました。
※ 取材日時 2011年6月
※ 取材制作:WISHパートナーズ 赤木浩二