家づくりストーリーこれを読んで頂くと私たちが大切にしている事が理解できます。
玉野市 稲住 様
リフォームは技術で決めるのって難しいと思うんです。だから「ずっと付き合っていきたいかどうか」で選びました。
玉野市田井にお住まいの稲住様。築35年の中古住宅を購入され主にLDKを中心に改修されました。もともとご主人の勤務先の社宅にお住まいでしたが、「10年以内には社宅を出る」という規則があり5年が経過した頃から新居探しを始められたとの事です。「新築か中古か」「工務店はどこにするか」「LDKはどこにするか」など様々な選択肢を突きつけられます。果たしてどのような基準で決め、入居後3年が経過された実際の住み心地はいかがか、詳しく伺いました。(聞き手 赤木浩二)
1.「お客様の想いを動画でご紹介」
2.「社宅に住めるのは10年間」
●玉野市にお住まいになられたきっかけをお聞かせ下さい。
ご主人様:私は愛媛県出身なのですが、就職で岡山に来ました。大学の時にスキューバダイビングをやっていたので海に関係した仕事ができたらいいなと考え、造船関係を選んだのです。
●家づくりに関してはいつ頃からお考えになっていたのですか。
奥様:2005年に結婚して私も愛媛から玉野市に越してきて最初に社宅に入りました。社宅には住めるのは10年間と決まっていたので5年ぐらい経ってから徐々に考え始めました。
3.「新築?中古?」
●どのような活動だったのですか。
奥様:始めは新築ばかりを研究しましたね。住宅展示場に行ったり雑誌を見たり、時には完成見学会も5~6件は行きました。
●新築の家を研究されてどのように感じたのですか。
奥様:洋風の可愛らしい家を中心にみて「いいな」と思って具体的に考えようかと思いました。でもある時から、家に対する好みが変わって来たのです。「時間が経っても飽きのこない古いもの」に惹かれるようになりました。小物から雑貨でも古いものをみるようになり部屋に段々増えていくわけです。それから家も中古住宅を買ってリフォームするという方法もあるなあと考え始めたのです。
●中古住宅探しはどのように進められたのですか。
奥様:不動産会社に依頼したり、雑誌を読んだりです。物件があれば、見学するを繰り返し行ったのですが、あまり自分達が望むような物件には出会えませんでした。
4.「岡山にある全てのリフォーム会社を調べた」
●そしてこの物件に出会われたわけですね。どうしてこの物件にお決めになったのですか。
ご主人様:「平屋」で「リフォームした時のイメージが具体的に頭に浮かんだ」ということ。そして前にお住まいになっていたオーナーさんにお会いできた事ですね。こちらの住宅を売って近所に二世帯住宅を計画されているご夫妻だったのですが、家を大切にされていて丁寧にお住まいになったことがよくわかりました。それなら安心できるなあと感じて決めました。
奥様:私は見た瞬間の日に決めていました。ちょうど語呂がいいこともあって「これだ!」と直感しましたね(笑)
●次はリフォームですね。どのように進められたのですか。
奥様:最初は物件を購入した不動産会社さんからリフォームのご提案を頂いたのですが、少しイメージが違ったのでリフォーム会社を探すことにしました。フリーペーパーや雑誌を見たり、インターネットで岡山県内にあるリフォーム会社を3日間、集中して探しましたね。覚えているだけでも約80社は見たように思います。その中から10件程度資料請求し、絞り込んで行きました。
●どんな基準で探されたのですか。
奥様:古い家をリフォームするのが得意で「多くを言わなくてもわかってくれる会社」技術や専門知識がありそうなところを基準に考えました。その中から資料をみて最終的に2社に会ってみることになります。その中の1社がなんばさんだったのです。
5.「でも結局選んだ基準は・・・」
●検討するにあたって迷っていたのはどんなことですか。
ご主人様:リビングの場所をどうするか、ですね。家族が一緒に過ごせるところをなるべく広く充実させたいという思いがあったので面談した時にどちらの会社さんにもお話しました。選択肢としては南にあった客間と和室を潰してリビングにするか、北にある流し台とキッチンがあった場所をリビングにし客間を残すか、です。どちらの案もそれぞれメリット・デメリットがあります。
◆南リビング案
(メリット)
・日当たりがよい
・広くとれる
(デメリット)
・客間がなくなる
・予算効率が悪くキッチンにかけれる予算が少ない
◆北リビング案
(メリット)
・水周りの環境をそのまま使えるのでキッチンに予算がかけれる
・客間を残せる
(デメリット)
・日当たりがよくない
・LDKスペースが広くとれない
●結局リビングをどのようにすることに決めたのですか。
奥様:南リビング案です。2社のうちの1社であるA社さんからは強く「客間を残すべきだ。」と提案頂いたのですが、お客さん専用の部屋を作る事の意義があまり感じなかったのです。それにキッチンの予算があまり取れないことに引っかかっていました。というのが主人は「週末は料理担当」で本人も好きなようだし私や子供からも評価が高いんですね。だから言わないけど本当はこだわりたいんだろうなと思っていました。だからキッチンの予算が少なくなる案はどうかなと感じたのです。
ご主人様:実はそもそも家づくりの当初は新築を考えていて途中から中古住宅に変えたということで多少「我慢した」感覚があったのです。だからキッチンには予算をかけれないかとは考えていました。そのあたりの私たちの本音の要望みたいなことを引き出してくれたのが、なんばさんだったんです。
●最終的になんば建築工房に決めたのはどのような理由だったのでしょう?
奥様:私は「人」で選びました。初めて会った時になんば建築工房の西中さんが廊下をぴょんぴょん跳ねるんですね(笑)「うん、うん」て言いながら。天井裏もあがっていって見られていましたね。「そこまでするんだ!」と感じました。
リフォームの場合、同じ条件でやってみて比べることができないので正直、技術がどちらかが高いのかはわからないと思ったのです。だから「これから長く付き合っていたい会社かどうか」を判断基準にしました。
なんば建築工房 西中:床を飛び跳ねるように歩くと音と感触によってどの程度強度があるかわかるんですね。それと小屋裏はどの程度、材料を使うことができるのか確認するためです。
●不安はなかったですか。
奥様:なんば建築工房のことをそれまで知らなかったことでしょうか。初め て知って依頼するわけです。でも事務所をみたり、技術的にはこれまでの実績やお客様の声をみたので「大丈夫じゃないかな」と信じるしかなかったですね。
6.「奥様はデザイン、ご主人は機能」
●契約が決まって詳細のプランに入る段階で一番、難しいと思っていたのはどんなことですか。
奥様:私が“プラスチックにときめかない”人なので家の雰囲気が古い風合いになるように家具や小物を想像しながら作り上げるところですね。
ご主人様:風合いは妻に任せて私はそうは言いつつも性能や機能を考えてなるべく快適に暮らせるように考えました。
●例えば、どういうところですか。
ご主人様:照明ですかね。全て古そうな風合いのものなのですが、設置する場所によって「ここは何ルクス必要なのか」を計算しました。
●他にご主人様がこだわったところはどんなとこですか。
ご主人様:やっぱり「キッチン」ですね。タニコーという業務用厨房の専門メーカーでオールステンレスのフルオーダーキッチンです。週末は私が料理するのでどうせなら気分よくやりたいですよね。それで東京のショールームまで見学して決めました。その代わり、お風呂とかトイレなどは我慢しましたね(笑)
奥様:車が買えるかと思いましたよ(笑)
●他に建築中で印象に残っていることはありますか。
ご主人様:天井ですね。最初は天井は梁を隠した普通のものだったんですが、天井を壊してみたら「これは充分に使えますよ。」と西中さんに言われて天井を高くして立派な梁が見える空間になりました。やる前は梁はあきらめていたので嬉しかったですね。
奥様:家が完成して引き渡しした時に私が泣いてしまったんです。「もう西中さんに会えなくなる!」のが寂しくて。毎回、打合せも長くてお世話になりましからね。子供達も大好きでしたから。
なんば建築工房 西中 こだわりがすごくあるのはわかりましたからなんとか形にしてあげようという気持ちは強かったですね。でもこんな風に思われているとは今日初めて知りました。
7.「私たちの好みに近づけていく楽しさ」
●入居されて一番変わったのは何ですか。
ご主人様:変な話ですが、社宅は「階段なしの5F」だったので買い物の度に重い荷物を持ってあがりおりするのは大変でした。それと比べると一戸建ては違いますよね。どこもそうかも知れませんが(笑)
奥様:それとリビングに力を入れたので手を入れていない寝室や子供部屋は冬寒いんです。だから家族全員いつも快適なリビングに集まっています。子供達が大きくなるまではちょうどいいかと(笑)
ご主人様:あとは自分達でちょっとずつ、手を入れるようになったという事です。無垢材の塗料も西中さんに聞いて自分で塗ったり、庭もかなり手入れするようになりましたね。この前も本棚を自分で作って置いてみたら妙に雰囲気があったので嬉しくなったところです。
●新築と中古住宅では家づくりに違いがありましたか。
ご主人様:新築の場合は0から作るわけですが、中古住宅は制約条件の中で考えていかないといけない、それでも結構、選択肢があるのには悩まされました。
奥様:すでに家があるし、気に入らないところもありますよね。そこから自分達の暮らしやすいように考えながら変えていくのが面白かったです。近づけていくのがいいですね。
●それは入居されてからも続いているということですか。
奥様:そうですね。模様替えもよくしますね。壁塗りもしたんですが、そんな時もなんばさんに電話したら覚えてくれてるんで”あそこはこうした方がいいよ”となるわけですね。
ご主人様:大きなところ、プロでないとできないところはなんばさんにしてもらって素人でもできる部分を私がやるって感じです。お隣との境界にある、木製の目隠しをやる時も”こんなイメージなんですけど”と言ったらなんばさんがささっとスケッチを書いてくれて“これこれ!こんな感じ”となります。そして支柱はなんばさんにしてもらい目隠し板は僕が作りました。リフォームは終わりがないですね。これからです。
●最後になんば建築工房にメッセージがありましたらお願い致します。
ご主人様:さっきもドアの蝶つがいのところが垂れていて床をすっているのでどうしたらいいか、なんばさんに相談したらすぐに直してくれたんです。こんな風にやっぱり家は住んでからいろいろとあるのでこれからも末永くお願いしたいですね。
●リフォーム前とリフォーム後の変化の様子
《 Before 》
《 After 》
《 Before 》
《 After 》
《 Before 》
《 After 》
■稲住様、本日はご多忙のところありがとうございました。
※ 取材日時 2014年6月
※ 取材記事制作:(株)WISHパートナーズ 赤木浩二、動画撮影・編集:(有)あいぷらす 浦上佳久